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行動経済学が最強の学問である(相良奈美香)を読んだ!ビジネスマン以外にもおすすめ!

読書

「行動経済学」という言葉を耳にしたことあるという人も多いと思います。

行動経済学は、近年ビジネスの現場でも注目されている経済学分野ですね。

今回は、行動経済学コンサルタントの相良奈美香さんが書いた「行動経済学が最強の学問である」と言う本を読みました。

この本を読んで、ビジネス以外のシーンでもたくさん役立つことがわかったので、是非皆さんも読んでみてください。

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本の紹介

この本では、行動経済学とは何か、という本質的な定義から解説しています。

そもそも行動経済学は、まだ歴史が浅くて体系的に整理されていない分野です。

したがって、初心者にもわかりやすく項目立てて、体系的に説明してくれる本著はとても貴重です。

この本は、専門書でありながら、身近な具体例を交えながら説明するような実用書でもあるので、経済学自体に触れたことがない人でも十分に理解できる内容になっています。

著者は、人間の行動の原因となるのは、認知のクセ・状況・感情の3つの要素であると整理しています。

本書では、この3つの要素のそれぞれが、どのように人間の意思決定に影響するのかを、具体例を示しながら説明するという構成になっています。

この本を読んだ理由

大学で経済学を学んでいたこともあり、経済学には興味がありましたが、行動経済学は全く触れたことが無かったので読んでみました。

また、書店でビジネス書の棚に平積みで目立って置いてあったので、つい手に取って読んでみたところ、おもしろい!

自分の日々の何気ない行動が、理論的に体系化されると、気持ちよさのようなすっきり感が味わえたので、どんどん読み進めてしまいました。

おすすめな人

この本は、

  • 行動経済学を実践的に学びたい人

におすすめです。

特に、ゼロから本格的に行動経済学を学ぶ時間はなく、行動経済学がどのように役立つのかをサクッと知りたい方にはとてもおすすめの本です。

行動経済学は、消費者の購買決定行動の原因について分析するので、ビジネス分野で特に注目されています。

しかし、行動経済学は、人間の意思決定行動全般に関して対象にしているので、

  • 自分はネットショッピングで買いすぎてしまう
  • なかなかやるべきことに取り組めない

など、日々の些細な自分の行動のクセや意志決定に関する自分の弱さの原因を知れる学問でもあります。

ビジネスマン以外でも十分に役に立つ本と言えます。

感想と考察

人間の行動を分析する面白さ

大学で経済学を学んだことのある方はご存じかと思いますが、経済学の父であるアダム・スミスは「市場経済において、各個人が自己の利益を追求すれば、結果として社会全体において適切な資源配分が達成される」と説いたことで有名です。

ここで言う市場経済の原則は、人間が合理的に行動することが前提に立っています。

しかし、人間は非合理に行動することの方がほとんどで、お茶の方が体にいいのにおいしいからコーラを飲んでしまう…などと、自分の感情や好み、その日の状態に合わせて行動するのが常です。

行動経済学は、人間の非合理性を前提として、人間の行動を研究する学問になります。

経済学を勉強していると、いやいやそれは理想論でしょ…と感じることもあったので、非合理性を前提にして理論的に結論づけることの、マッチポンプな点にワクワク感や気持ちよさを感じてしまいます。

この本を読んでいると、

  • 卵しか買わないつもりだったのに、ついついビールやお菓子まで買ってしまうのはなぜか

と言った、日々の行動の理論的な解説が書かれています。

頭では余計な物を買ってはいけない・体に悪いものは買わないとわかっているのに、ついつい買ってしまうのはなぜか、といった非合理な人間の行動の理由とその対策が解説してあるので、とても興味深いです。

具体例が多くて面白い

この本では、学問的に体系的・普遍化すると同時に、身近な具体例がたくさん挙げられています

例えば、

  • ネットフリックスで第2話が自動再生されるワケ
  • 選ぶなら赤身75%と脂質25%どっち?

と言ったように、毎日の生活で経験したことのあることが、行動経済学的に分析されているのがとても興味深いです。

例えばスタバの会員スター制度など、企業が取り入れているサービスやシステムが、行動経済学に基づいて説明されています

そのサービスによって、消費者の意思決定がどう変わるのかなど、ビジネスマンには参考になすことが多いです。

行動経済学を始めて学ぶ初心者であっても、とても身近に感じられて理解しやすい構成になっています。

ビジネスシーンでもそれ以外でも役に立つ

行動経済学は、FAANG(Facebook, Apple Amazon, Netflix, Google)などの世界的な大企業に注目されている経済学です。

しかし、日常生活でも十分に応用が利く分野でもあります

例えば、この本には、行動経済学によると、キャッシュレス決済の方が現金払いよりもお金を使いすぎる傾向にあると説明できると書いてあります。

人間の行動を決定する3つの要素の1つに「感情」がありましたが、キャッシュレス決済だとお金が出ていく感覚(=ネガティブな感情)が薄れるので浪費をしやすく、現金だと、実際に手元から現金がなくなる感覚があるので、浪費しにくいということです。

したがって、ちょっとした贅沢品などは現金で払うと、ありがたみを感じられて、より満足感が高まると筆者は述べています。

このように、人間の意思決定の特性や傾向を知っておくと、日々の自分のクセが出ないように気を付けることができます

最後に

行動経済学は、ビジネスの最前線で活用が期待されている分野ですが、ビジネス以外の日常生活でも大いに活用できることがわかります。

消費者行動を知りたいビジネスマンはもちろん、

  • なぜ自分は買いすぎてしまうのか…
  • やる気がでなくて物事がはかどらないのか…

と言った、自分の困った行動を見つめ直したい方にもおすすめの一冊です。

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