今回は、ロバート・キヨサキさんの「金持ち父さん貧乏父さん」を読みました。
全世界でベストセラーになり、日本でも「最初に読むべきお金の教科書」として話題になりました。
お金に対する基本的な考え方を学び、お金に振り回されずに自分らしく人生を生きるための教科書と言えます。
作品紹介!
この本は、金持ちになって自由に人生を送るためのお金の考え方・お金の哲学を説明する教科書のような本です。
著者の小さいころの経験から、実父(=貧乏父さん)と友人の父(=金持ち父さん)の2人の考えや教えを比較しながら、金持ちのお金の考え方をわかりやすく具体的な例示とともに説明しています。
金持ちになるためには、どのようなマインドや行動をすればいいのかがわかる一冊です。
この本を選んだ理由
表紙に書いてあった「金持ちが教えてくれるお金の哲学」というタイトルが目を惹きました。
本当のお金持ちが、お金に対してどのような考えを持っているかについて、あまり読んだことがなかったので、お金持ちマインドを習得したくて読みました。
また、一足先に読んだ主人からも、
- すごい具体的で面白いよ
- 個別の投資手法を教えるというより、基本的な考え方がわかるから一度は読んだ方がいいよ。
と言われたのも後押しになりました。
こんな人におすすめ
この本は、お金持ちになりたい人におすすめの本です。
さらに、
- お金持ちの考え・哲学を知りたい人
- どのように金持ちになったか知りたい人
- お金持ちが何をしているか知りたい人
におすすめです。
お金持ちが、お金に対してどう考えていて、お金をどう使っているのかがわかるので、この本を読めば、自分もお金持ちマインドを醸成して、お金持ちになるために行動を移すことができます。
本の感想と考察
金持ちと貧乏人の違い
筆者は、金持ち父さんと貧乏父さんを例にして、金持ちと貧乏人の様々な違いを紹介しています。
その中で、特に一貫してベースとなっている考え方は、
- 金持ち:自分で働かない、お金に働いてもらう
- 貧乏人:自分で働いて稼ぐ
というものです。
私は、まさに資本主義の縮図だと思いました。
資本家(=金持ち)は、雇った労働者に働いてもらい、自分は労働に従事することなく収益を得ます。
一方、労働者(=貧乏人)は、資本家の元で働き、労働を提供する代わりに一定の給与をもらいます。
貧乏人は、お金のために自分の時間を拘束されるので、自由な時間は限られています。
一方で、資本家は、自分で労働しないので、他人に働いてもらっている間に収益が上がり、自由な時間も確保できます。
著者は、お金の心配に振り回されず、かつ、自由な時間を得るには、資本家になる必要があると強調しており、資本家になる方法・考え方を記しています。
多くの方はサラリーマンや公務員として、企業や政府に属しているかと思います。
組織に属して労働をしている限りは、自由な時間を取れませんし、もらえる給料も限られています。
また、朝早く出社して帰宅時間も遅いので、なかなか趣味の時間や家族との時間も取れず、生きた心地がしないよ…と不満を感じている人も多いと思います。
お金の心配をせずに自由な時間を得るには、金持ち(=資産家・資本家)になるしかないのです。
金持ちは自分で考えて稼ぐ
著者は、金持ち(=資本家)になるための様々な考え方を紹介しています。
その1つが、自分で考える大切さです。
当たり前のことですが、本質を突いていると思いませんか。
先ほどの資本家と労働者の構図に当てはめると、
- 資本家:利益が上がる仕組みを考える
- 労働者:資本家が考えるマニュアルに沿って労働する
ため、資本家になるには、お金を稼ぐ方法・仕組みを頭を使って考え続けなければなりません。
著者は、貧乏人は、お金を得ないと不安なので、すぐに働いて稼がないと…と考えるので、お金を得るのに感情的であると述べています。
一方、金持ちは、お金を作る仕組みを考えて稼ごうとするので、常に頭を動かして考えます。
その結果、貧乏人は、労働で稼ぐため、毎月労働をしてお金を稼ぐことに追われるので、お金に支配される生活を送ることになります。
しかし、金持ちは、お金を稼ぐ仕組みを作るので、仕組みができてしまえば、あとは自分が働かなくても、自動的にお金がお金を生みだします。
したがって、お金を稼がないと…という不安感にかられたり、お金に支配されることがなくなるということです。
金持ちは資産を買う
もう1つ印象的だったのは、「資産」と「負債」を意識するというものです。
- 資産:不動産・株式・債券など家賃収入や配当などの収入をもたらすもの
- 負債:住宅ローン・クレジットカード・消費者ローンなど支出になるもの
金持ちは資産にお金を使い、貧乏人は負債にお金を使います。
資産は、自分が労働をせずとも、それ自体が仕事をしてお金をもたらしてくれるので、金持ちは資産の購入にお金をつぎ込みます。
一方、貧乏人は、住宅ローンや自動車ローンなどの支出で手元の収入がどんどん消えていきます。
たしかに、金持ちほど不動産や金・株式等の投資を積極的にしているイメージがありますよね。
金持ちになるには、自分の手元のお金がお金を生み出す仕組みを考え、資金効率を高めて、自分が働かなくても暮らせるようにするのがポイントです。
金持ちは学び続ける
最後に、金持ちは学び続けている、と著者は強調しています。
金持ちは自分で考えてお金を作り出すと述べました。
金持ちは、自分で考えるために、広く様々な教養を勉強をしています。
さらに、重要なのは、金持ちは、会計学・法律・税制などのファイナンシャルIQが非常に高いことが挙げられます。
特に、税制を知っていれば、正しく節税ができます。
正しく節税をして、自分の収入を最大化するには、お金周りの知識が不可欠ですね。
筆者も、会計知識などは学校では教えてくれないので、きちんと自分で勉強しなければならないと、その重要性を強調しています。
最後に
なれるものなら、誰しもが金持ちになりたいと思いますよね。
しかし、金持ちと言っても、そもそも金持ちとは何を指すのかが曖昧な方が多いと思います。
必ずしもお金をたくさん持っている人を金持ちとは言いません。
お金をたくさん持っていても、それを使い切ってしまえば貧乏人になってしまいます。
したがって、この本では、
- 本当の金持ちとは何か
- 金持ちのお金に対する考え方はどういうものか
- 金持ちになるにはどうすればいいのか
をわかりやすく教えてくれます。
著書の前半は、金持ちのマインドやお金の哲学について述べられていて、後半で筆者が実際にどのように資産を築いてきたのか、金持ちになるために行動すべきことが書かれています。
まずはこの本を読んで、たくさん働いて稼ぐことが金持ちに繋がるわけではないことを知ってほしいと思います。
労働に追われない勝ち組の人生を送りたい方には必携の一冊です。