適応障害で休職した方は、また仕事に復帰しようと思っても離職していた期間が長いと再就職が不安ですよね。
社会復帰をするために、就職活動や職業訓練をしようと思っても、
- 就職活動や職業訓練を本的に始めるまでに十分に回復していない
- あまりお金を掛けたくない
という方も多いと思います。
そこで今回は、就職活動や職業訓練をマイペースに安心して安く取り組める就労移行支援制度という行政サービスについて紹介したいと思います。
この記事を読めば、適応障害で社会復帰しようと考えている方がどのように就労移行支援制度を利用できるのかを理解することができます。
就労移行支援制度とは
就労移行支援制度とは、障がい者総合支援法に基づく就労支援サービスです。
- 障害や病気のある方が一般企業に就職するために、就職活動の支援や就職に必要な職業訓練の提供を行う行政サービスのこと
法律に基づいて行政が実施しているので安心・低価格・質のいいサービスを利用できます。
「障害」と付くので、ハードルが高いように感じるかもしれませんが、
- 障害者手帳などを持っていないけれど適応障害などの症状に苦しんでいる人
- 就職や社会生活に不安を感じる方
が多く利用しているので、適応障害の方でも活用できます。
働きたい意思があっても、適応障害を発症して再度就職することに不安を覚えて躊躇してしまっている方が、就労移行支援制度を利用して一般企業へ就職するケースが増えています。
就労移行支援制度の内容
就労移行支援制度では、適応障害を発症して就労することに不安を覚えている方のために、転職活動に向けて次のような支援内容が用意されています。
- 就職に必要な知識や能力の習得の支援（パソコンスキル・ビジネスマナーなど）
- 専門的なWEB・ITスキル
- セルフマネジメントスキルの支援
- 就職活動のサポート（企業研究・履歴書や書類の添削・職業適性検査・就職面接会など）
スタッフが、様々なプログラムの中から自分に必要なものをカスタマイズしてくれるので、自分だけの自分に合った支援内容を受けることができます。
- 療養期間中に就職に有利なスキルをお得に身に付けられる
- 就職活動の支援を個人に合わせて手厚く受けられるので、転職活動をマイペースに有利に進められる
- 社会復帰に向けたトレーニングができる
就労移行支援制度の利用条件・料金・期間など
就労移行支援制度を利用する際の条件や料金などについてまとめました。
該当する場合であっても、利用できるかは市区町村の判断になるので、居住地の市区町村の障害福祉課などに必ず確認しましょう。
| 項目 | 条件内容 | |
|---|---|---|
| 利用条件 | 65歳未満 | |
| 身体障害・知的障害・発達障害・精神障害・難病を持つ人 ※ 障害手帳を持っていない場合には、主治医の診断書や意見書が必要 | ||
| 一般企業への就職を希望しており就労可能と見込まれる人 ※ 傷病手当金を受給していても利用可能 | ||
| 利用料金 | 市区町村やサービスの事業所ごとに異なる （一回の通所に￥500～￥1,200が目安） | |
| 負担上限月額 | 生活保護・市町村民税非課税世帯 | 無料 |
| 市町村民税課税世帯(概ね600万円以下の世帯) | ￥9,300 | |
| 上記以外 | ￥37,200 | |
| 利用期間 | 2年間 | |
適応障害の方の利用条件
適応障害の場合には、精神障害に該当するので就労移行支援制度を利用できます。
ただし、障害手帳を持っていない場合には医師の診断書や意見書が必要になります。
また、いずれ一般企業への就職を希望しており、就労可能である状態になると見込まれる人であれば、傷病手当金を受給していて就労できる状態になくても利用が可能です。
- 65歳未満
- 障害手帳を持っていない場合には主治医の診断書や意見書
- 一般企業への就職を希望している人でいずれは就労可能と見込まれる人
利用料金
利用料金は、一回の通所ごとにかかり、市町村区や事業所ごとに異なります。
概ねの目安は一回あたり￥500～￥1,200です。
ただし、月額の上限額（一か月の支払い限度額）が所得によって決まっているので、上限額を超えた分は支払いが不要です。
就労移行支援制度の利用方法
就労移行支援制度の利用方法は次の流れです。
- STEP①就労移行支援サービスを実施している事業所に問い合わせ・資料請求
- STEP②事業所の説明会・見学会に参加
- STEP③サービスの体験利用をする
- STEP④市役所で受給者証取得の手続きをする
- STEP⑤サービスを利用開始！
就労移行支援サービスへの資料請求と説明会への参加
まずは、就労移行支援サービスを実施している事業所に資料請求や問い合わせをして、説明会の申込をします。
説明会に参加して実際の雰囲気やプログラムの内容を確認しましょう。
体験利用と受給者証取得の手続き
就労移行支援サービスを利用したいと思ったら、居住地の市区町村の障害支援課などの窓口で「障がい福祉サービス受給者証」の発行申請を行います。サービスのスタッフが手続きをサポートしてくれるので、手続きが不安な方も安心です。
障害手帳を持っていなくても、主治医に診断書や意見書を作成してもらうと申請することができます。
なお、受給者証の発行には約1か月かかります。
おすすめの就労移行支援サービス
就労移行支援サービスは、事業所に行って支援を受けるため事業所選びが非常に大切です。
事業所の選ぶ際には、就労実績とプログラム内容で選ぶのがおすすめです。
転職を見据えての利用のため、就職に強くてスキルが身に付けられる事業所であれば満足できると思います。
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