適応障害で休職・退職した方で転職を考えている人は多いと思います。
しかし、
- 適応障害で休職すると転職は不利なの?
- 自分は仕事に復帰できるのだろうか…
- 適応障害を抱えて転職活動をするのは不安だな…
という悩みや不安が尽きないですよね。
今回は、適応障害を発症した後の転職活動に関して、
- 適応障害での転職は不利なのか?
- スムーズに転職活動をするための休職中・退職後の過ごし方
ついて説明したいと思います。
適応障害から回復したら元の職場に戻ることも選択肢の1つですが、職場に戻るのは気まずいですし、適応障害が再発するおそれがあるので、できれば転職して心機一転したいですよね。
この記事を読めば、適応障害を抱えている人が転職するにあたって
- 適応障害を抱えた人の転職事情
- 利用できる制度やサービス
- 転職活動を成功させるための過ごし方
がわかります。
適応障害・うつ病の方の転職にはdodaチャレンジ がおすすめ!障害のある方の転職・就職支援実績No.1!
休職するか退職するかで悩んでいる方は、参考記事休職・退職のメリット・デメリットの記事を参考にしてください。
適応障害で休職すると転職で不利になる?
適応障害で休職したことを伝えると転職で不利になりやすいです。
うつ病や適応障害の病気は再発するリスクが高い病気です。
採用担当者は転職先の職場で再発するリスクを懸念するので、転職活動では不利になるのは否めません。
また、適応障害になる前にストレスを自分で対処したり予防できなかった点を懸念して、自己管理能力がないと判断される場合があります。
自分でコントロールしたり周囲へ相談するなど、できる限りの措置をしたにもかかわらず適応障害になってしまった場合も当然ありますが、初対面の第三者にはなかなか理解されないのが現状です。
これらの実情を踏まえて、転職活動において適応障害であることを伝えるべきかどうか慎重に考えることが重要です。
そのためにも、適応障害で転職活動をする際には転職エージェントを利用するのが賢明です。
転職活動で適応障害を伝えるべき?
転職活動では、必ずしも適応障害であったことを申し出る必要はありません。
転職する際に休職したことや自分の病歴について伝える義務はないので、面接で特段聞かれない限りは開示する必要はないです。
しかし、開示するかしないかについては、メリットとデメリットがあるので慎重に検討しましょう。
伝えるメリット
適応障害であることを伝えるメリットは次のとおりです。
適応障害であったことを企業側にあらかじめ伝えておくと、入社後に仕事内容や配属先を考慮してもらえる可能性が高いです。
したがって、入社後に適応障害が再発したり離職するリスクが低くなるのがメリットです。
療養後で業務の負荷をあまり掛けられない場合などは、事前に企業側に伝えた方が入社後も安心です。
- 転職後も通院したり業務量を制限する必要があるなど、企業側に一定の配慮を必要とする人
- 適応障害の症状がいつ再発するか不安な人
伝えるデメリット
適応障害であることを伝えるデメリットは次のとおりです。
適応障害であることを伝えると、すでに述べたように転職活動で不利になります。したがって、どうしても就職したい企業があったりする場合などは、開示しない方がいいかもしれません。
次のような人は、伝えずに転職活動をしても問題ないと思います。
- 適応障害の原因がはっきりしている人
- ストレスを取り除けば通常どおり働ける人
- ストレスの対処法を身に付けた人
- 転職したい企業がはっきりと決まっている人
適応障害を開示しないときの注意点
適応障害であることを隠して転職活動をする場合には、面接で虚偽申告をしないように注意しましょう。
例えば、面接で「精神的な病気で休職した経験はあるか?」と問われたときに、「したことはない」と虚偽申告をした場合、解雇処分になる可能性があるので注意しましょう。
ほとんどの企業は就業規則で「入社時に虚偽申告をしていた場合には、懲戒処分となる」旨の記載があります。
したがって、虚偽申告をして入社した場合には懲戒処分になる可能性があるので注意しましょう。
適応障害後の転職に向けたおすすめの過ごし方
転職に向けた休職中・退職後のおすすめの過ごし方を紹介します。
まずは休息をしっかりと取る
適応障害はストレスの原因がはっきりとわかっている病気です。
したがって、ストレスの原因となっているものから離れて十分に休養を取ることが早期回復のコツです。
早く回復しなければならないと焦って、無理に動いたり転職活動をするのは禁物です。他の病気を併発したり病気が悪化してしまう可能性があります。
まずはゆっくりと休息を取って回復に努めましょう。
適応障害で休職中のおすすめの休息方法は、参考記事適応障害を克服するおすすめの過ごし方の記事で説明しているので参考にしてください。
傷病手当金・失業手当を申請する
休職中・退職後は給与の支払いがないので生活費の工面が心配ですよね。
次の制度を利用して手当をもらえば、お金の不安を和らげられます。
療養のために休職・退職して最も不安なのは、給与をもらえなくなることです。
これらの制度を利用して、療養中の生活費の不安を少しでも軽減し、療養・転職活動に集中できる環境を作りましょう。
休職中のお金塗緒不安を少しでも和らげたい人は、アンケートモニター などでお小遣い稼ぎをすることもできます。
就労移行支援制度を活用する
転職活動をスタートする際には、就労移行支援制度を活用してみましょう。
- 就労移行支援制度
- 障害や病気のある方向けに、就職活動の支援や就職に必要な職業訓練の提供を行う行政サービス
- セルフマネジメントスキル・就職に必要な知識・スキル修得の支援・専門的なITスキル・WEBスキルが学べる
- 就職活動のサポート(履歴書の添削・企業研究など)などを受けられる
適応障害の方でも、医師の診断書があれば利用できます。
行政サービスなので、安心かつ安く様々なスキルや就職支援を受けられます。
就労移行支援制度について詳しく知りたい方は、参考記事【適応障害】就労移行支援制度を利用して転職するの記事を参考にしてください。
転職に有利なスキルや資格を取得する
休職中・退職後はまとまった時間が取れるので、転職に有利なスキルや資格を取得するいい機会です。
お得にスキルや資格を学べる制度やサービスを紹介します。
教育訓練給付制度を利用する
教育訓練給付制度を活用すれば、お得にスキルや資格を取得できます。
- 教育訓練給付制度
- 資格やスキルの取得のための講座の受講費用が一部助成される国の制度
- 厚生労働省が指定する講座の受講費用が20%~70%割引される
- 教育訓練給付制度の詳しい内容は、参考記事教育訓練給付制度の内容についての記事で紹介しています
申請や支給金の手続きは、管轄のハローワークで行います。
この制度を利用すれば、お得に資格取得やキャリアアップに向けた勉強ができるので、転職活動に向けた準備にぜひ活用してください。
TechAcademy [テックアカデミー]の給付金コースについて詳しく知りたい方は、参考記事TechAcademyで教育訓練給付制度を利用できるコースの記事を参考にしてください。
IT・WEBスキルを修得する
ITやWEBスキルは、転職の幅を広げるのに役立つスキルの1つです。
特に、適応障害で離職した方には次の点でおすすめです。
- 高度で専門性が高いスキルなので職場環境を変えたいときに転職しやすい
- 自分のペースで働けるのでストレスが少ない
特に、適応障害の方は、周囲との密なコミュニケーションや調整などにストレスを感じて疲れやすい方が多いですが、IT・WEB系の職種は自分のペースで働けるのでおすすめです。
IT・WEBスキルを身に付けるにはスクールに通う必要がありますが、受講料無料で通えるスクールを紹介します。
タダと聞くと、怪しいようなイメージがありますが全くそんなことはありません。紹介するスクールは、大手企業からの協賛金や国からの支援で実施しているので安心です。
適応障害を発症したストレスの原因を考える
適応障害は、発症した原因のストレスがはっきりとわかっている病気です。
したがって、ストレスを特定して対処法を身に付ければ再発する可能性は低くなります。
転職を考える場合には、
- 次の職場で同じようなストレスがかかったときに対処できるようにする
- 同じようなストレスがかからない職場選びをする
ことが重要です。
例えば、
- 業務量の負担の多さでストレスを感じて適応障害を発症した場合
- 仕事を断る勇気や上手な断り方を身に付ける
- 定時で帰れる企業やワークライフバランスが整った企業選びをする
- 業務量と評価・給与制度のギャップでストレスを感じた場合
- 自分のキャリアプランや要望について上司に相談できるようにする
- 適正に評価される企業選び・成果主義の会社選びをする
のように、自分が適応障害を発症した原因から自分が職業に対して求めるものを抽出し、次の転職活動に活かすことが大切です。
私も、適応障害で辛い思いをしましたが、自分の職業の適性やストレス耐性を客観的に見つめ直せたので、自分のキャリアについて考え直すいい機会になってよかったと思います。
転職エージェントに登録する
適応障害を理由に転職する際には、転職エージェントを利用するのが賢明です。
特に、適応障害で退職した場合の転職活動は通常時と比べてイレギュラーです。
- 失業状態(無収入)で転職活動を行う
- 転職活動で病状を企業に伝えるかどうか検討する
- 転職理由の作り方に工夫が必要である
転職活動を迅速かつ満足する結果で終えるには、1人で転職活動を行うのはハードルが高いです。
転職活動のプロである転職エージェントを積極的に利用して転職活動を行うことがおすすめです。
具体的には、転職エージェントを使うメリットとして、
ことなどがあります。
適応障害で退職した場合には、次の就職選びや転職活動の進め方に多少なりとも不安がありますよね。
特に、適応障害であったことについて、企業へ開示するのか・開示方法・開示内容を転職エージェントの担当者に相談できるのは心強いです。
プロと一緒に転職活動を進める方が、自分の状況に合った転職活動や転職先をより早く見つけることができます。
おすすめの転職エージェント
適応障害で転職する方は、次の2つの方法のどちらかで転職活動を行います。
具体的な違いは次のとおりです。
一般枠 | 障害者枠 | |
---|---|---|
対象者 | 障害者手帳がない人 | 障害者手帳を持っている人 |
求人数 | 多い | 少ない |
賃金 | 高い | 少ない |
障害への理解 | ない企業が多い | ある |
定着度 | 短期離職のリスクあり | 長期定着の可能性が高い |
障害者枠(オープン就労) の方が、障害に理解のある企業に就職できます。
障害に理解のある企業に就職するほど長期定着できる可能性が高いというメリットがあります。
どちらの枠においても、転職エージェント選びは非常に大切です。
適応障害の転職において転職エージェントを選ぶポイントは2つです。
エージェントの中でも担当者が合う合わないや紹介される企業が異なったりするので、できる限り多くのエージェントに登録することがコツです。
【一般枠】おすすめの転職エージェント
【障害者枠】おすすめの転職エージェント
休職中の転職活動について
休職中に転職活動をすることは違法ではありませんが、所属先の職場や転職先の職場とのトラブルを防止するためにも、休職後から本格的に転職活動をするのをおすすめします。
まとめ:転職活動は1人で進めないことが成功のカギ
転職活動は1人で抱え込まずに、制度やサービスをたくさん利用してプロに相談したりアドバイスをもらいながら進めるのが成功のコツです。
特に、適応障害を発症してからの転職活動は、普通の転職活動に比べて体力的にも精神的にも負担がかかります。また、一度就職に対して不安を感じてしまっているので、次の就職先選びにも迷うことが多いと思います。
転職活動の不安やストレスで適応障害が再発してしまっては本末転倒です。
また新しいスタートを気持ちよく切れるように、頼れるサービスはとことん頼りながら転職の準備や転職活動を行いましょう。