適応障害を発症して休職を考えている方は、
- どうやって休職するの?
- 休職の申請の流れってどんな感じなの?
と、休職するための手続きがわからなくて困っている方がいると思います。
私も適応障害で休職をしましたが、そのときは休職という制度自体を知らず、休職の流れや申請方法がわからなかったのでとても不安でした。
今回は、休職を考えている方に向けて、休職への一般的な流れや休職のためにすべきことを紹介します。
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休職とは?
適応障害が辛いので、仕事を休むために休職したいと考えている方で、正直まだ休職制度についてわからないな…という方もいると思います。
休職制度について聞いたことあるけど、いまいちよくわかっていないという方向けに、簡単に休職制度について説明します(すでに休職制度について知っている方は読み飛ばしてください。)。
休職とは、会社と雇用関係を維持しながら病気やけがなどの理由で一定期間休むことです。
休職の最大の特徴は、法律で定められた休暇ではなく、職場独自の制度なので、職場の承認が必要であることです。
詳しく説明していきます。
休職と休業の違い
休業という言葉を聞いたことがあると思いますが、休職と休業は異なります。
どちらも会社と雇用関係を維持しながら長期的に一定期間休むという点では同じです。
しかし、休職と休業の大きな違いは、職場の承認が必要かどうかです。
休業は労働基準法で規定されているので申請すれば取得することができます。しかし、休職は会社の独自の制度なので職場の承認が必要です。
業務中の傷病の療養のために休む場合は、労災保険が適用されて休業扱いになる場合があります。
休業か休職で悩んでいる方は、参考記事【比較】休業の労災保険(休業補償)と休職の傷病手当金の違いの記事を参考にしてください。
休職の内容は就業規則を確認
休職の制度上のポイントは、労働基準法で規定された休みではないという点です。
休業は、労働基準法で労働者の権利として規定されています。したがって、法律上保障されている休みなので会社が禁止することはできません。
例えば、産前産後休業については、労働基準法で次のように、「出産予定の女性が請求した場合には、使用者は就業させてはならない」と規定されており、会社側が判断する余地はありません。
(産前産後)
労働基準法(昭和22年法律第49号)
第六十五条 使用者は、六週間(多胎妊娠の場合にあつては、十四週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない
② 使用者は、産後八週間を経過しない女性を就業させてはならない。(略)
3(略)
しかし、休職は労働基準法で規定された休みではないので、労働者が当然に認められている権利ではありません。
したがって、休職は各企業が独自に設けている制度なので、会社によっては休職制度を設けていない場合もあり、設けている場合でも会社ごとに制度内容が異なります。
ほとんどの企業が労働者の福利厚生などを目的に休職制度を設けており、休職の制度内容は就業規則に記載されている場合が多いです。
まずは、自分の会社の就業規則を参照して次の点を確認しましょう。
休職の手続き
それでは、休職の一般的な手続きの流れについて説明します。
自分の会社に休職制度がある場合には、就業規則や人事労務担当者から手続の情報を得られますので、必ず確認しましょう。
休職の申請の流れ
一般的な休職の申請の流れは次のとおりです。
- STEP1産業医面談をする
- STEP2医療機関を受診する
- STEP3休職を申し出る
- STEP4必要書類を揃える
- STEP5休職する
手順を順番に説明していきます。
産業医面談を実施する
休職を申請するには、直属の上司に相談するのが一番早くて簡単ですが、適応障害だと職場環境が原因の方も多いので、なかなか相談がしづらい方もいますよね。
その場合には、まずは産業医面談を受けることがおすすめです。
なお、企業によっては、休職の申請には、そもそも産業医面談が必須の場合もあるので就業規則を確認してください。
特に、部署内のストレスが原因で直接上司に相談できない方は、産業医に相談すると相談すべき人や部署を教えてくれたり、必要に応じて社内に話を通してくれるので、手続きがスムーズに進みます。
また、自分の症状や悩みがどの程度のものかわからず、精神科や心療内科に通うのにはまだ抵抗がある人などは、まずは産業医に相談すると、今後のアドバイスをもらえたり、専門医を紹介してくれるので安心です。
産業医面談を受けるべきかどうか悩んでいる方は、参考記事【要注意】仕事のストレスの心と体の限界サインとは?の記事を参考にしてください。
医療機関を受診する
休職の手続きには、診断書が必要です。
まずは、医療機関に受診して自分の病状について診断を仰ぎましょう。
特に、会社に正式に休職を申し出る前に、医療機関を受診して診断書をもらうことがおすすめです。
休職を具体的に相談・申請する際に診断書があった方が具体的に話が進みますし、すんなりと交渉が済む場合が多いです。会社側も、診断書を目の前にすると休職を断ることはなかなか難しいです。
心療内科や精神科に直接来院して受診することに抵抗がある方は、心療内科にオンラインで受診することも可能です。
まずは、オンライン診療専門の心療内科のかもみーるで、自宅から医師にオンラインで症状や休職の相談をしてみると、心療内科に通院するのはこんなものか、と気軽に雰囲気を掴むことができます。
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休職を申し出る
休職をするには会社の承認が必要なので、まずは上司や所属長に休職の申し出をします。
基本的には、直属の上司に休職の相談をすると、所属長や人事へ話を通してくれる場合が多いです。
直属の上司に相談できない場合には、さらに上の役職の方や所属長に相談しましょう。産業医に相談先を聞くのも1つの方法です。
上司や所属長と相談する際には、
- 適応障害の診断が出たので休職させていただけますか?
と素直に申し出ると、診断書が受理されて休職が所属レベルで了承されます。
上司に申し出た際には、今後の手続きをスムーズに進めるために、次の点を必ず確認しておきましょう。
必要書類を揃える
社内で正式に休職を承認してもらうために、必要書類を準備します。
一般的に必要な書類は次のとおりです。
会社によって必要書類は異なるので、詳しくは人事担当者などに確認しましょう。
休職届の書き方は、参考記事【適応障害】休職届の書き方をわかりやすく解説!で詳しく説明しているので参考にしてください。
休職を申請する際の注意点
休職を申請する前に気を付けたいポイントが3点あります。
就業規則を確認する
1点目は、休職を申請する前に就業規則をよく確認することです。
休職制度は、会社の独自の制度なので会社ごとにルールが異なります。
休職を申請するためには、産業医面談の必要がある・就業年数ごとに取得できる期間が異なる…などさまざまな条件を設けている場合があるので、就業規則をしっかりと確認することをおすすめします。
給与の支払いがない
2点目は、休職期間中は給与の支払いがないことです。
休職期間中は、業務に従事しないので給与が発生しない場合がほとんどです。
会社によっては、休職前の給与の一部を支給する場合もあるかもしれませんが、支払いがない場合には生活費などを工面する必要があります。
そこで、適応障害で休職する場合には、健康保険組合から傷病手当金が支給されるのでぜひ利用しましょう。
傷病手当金の申請方法は、参考記事【徹底解説】傷病手当金の申請方法についての記事を参考にしてください。
また、休職中にお小遣い稼ぎをしたい方は、参考記事【おすすめ】お金の不安を解消!休職中にお小遣い稼ぎをする方法の記事を参考にしてください。
定期的に会社と連絡を取る
3点目は、定期的に会社と連絡を取ることです。
休職は申請したら終わりではありません。
休職期間が過ぎてもさらに療養の必要がある場合には、再度休職を申請して休職期間を延長する必要があります。
復職する際にスムーズに気持ちよく復職するためにも、会社から連絡があった場合にはしっかりと対応して定期的に連絡を取っていくことをおすすめします。
また、万が一休職中に退職ことになったとしても、退職手続きには会社との密な連絡が不可欠になります。
会社と連絡を取ることにストレスを感じる場合には、退職代行サービスの利用を検討してみましょう。
退職代行サービスについて詳しく知りたい方は、参考記事【厳選】適応障害で退職代行サービスを利用して退職する方法の記事を参考にしてください。
休職をしてからの過ごし方が重要
休職中は、休職後の生活を見据えて過ごし方を工夫することが大切です。
休職期間中は、
- しっかり休養をして心身を整える
- 今後のことを考える
ことで、適応障害を克服して、また新たな生活をスタートするための準備期間です。
休職期間を充実したものにするために、参考記事【体験談】適応障害を克服した休職期間の過ごし方を参考にしてください。